電子帳簿保存システムとは

電子帳簿保存システムとは、電子データで帳簿書類を作成・保存・管理するシステムです。以前は紙の帳簿に記録していた取引情報を、電子データとして保存することで、場所を取らずに長期保存することが可能になりました。また、検索性にも優れているため、必要な情報を素早く取り出すことができます。

電子帳簿保存システムのメリット

電子帳簿保存システムを導入すると、次のようなメリットがあります。

省スペース化

紙の帳簿を保管するスペースが不要になります。

長期保存

電子データは紙の帳簿よりも劣化しにくいため、長期保存に適しています。

検索性の向上

電子データはキーワード検索ができるため、必要な情報を素早く取り出すことができます。

改ざん防止

電子帳簿保存システムでは、データの改ざんが防止されています。

税務調査の効率化

税務調査の際に電子帳簿を提出することで、調査を効率化できます。

電子帳簿保存システムの導入要件

電子帳簿保存システムを導入するには、次の要件を満たす必要があります。

国税庁の認定を受けたシステムを使用する

国税庁が認定した電子帳簿保存システムを使用する必要があります。

電子帳簿保存等適正化法に基づいた運用を行う

電子帳簿保存等適正化法に基づいた運用を行う必要があります。

財務局長への届出を行う

電子帳簿保存システムの使用を開始する前に、財務局長に届出を行う必要があります。

電子帳簿保存システムの選び方

電子帳簿保存システムを選ぶ際には、次のポイントを考慮しましょう。

機能

必要な機能が備わっているか確認しましょう。

電子帳簿保存システムを選ぶ際に、機能面で気をつけるべきポイントは以下の通りです。

  1. 電子帳簿保存法への対応

    • スキャナ保存: 紙の書類をスキャンして電子データとして保存する機能です。解像度やファイル形式など、法定要件を満たしているか確認しましょう。

    • 電子取引データ保存: メールやWebサイトなどから取得した電子データを保存する機能です。タイムスタンプの付与や検索機能など、法定要件を満たしているか確認しましょう。

    • 電子帳簿等保存: 会計ソフトなどで作成した電子帳簿や仕訳帳を保存する機能です。データ形式や訂正履歴管理など、法定要件を満たしているか確認しましょう。

    • JIIMA認証: 電子帳簿保存法の要件を満たしていることを証明するJIIMA認証を取得しているシステムであれば、安心して利用できます。

  2. 業務効率化

    • OCR機能: スキャンした書類の文字情報を自動で読み取り、データ化することで入力の手間を省けます。

    • 自動仕訳機能: 銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、仕訳を行います。

    • ワークフロー機能: 申請・承認などの業務フローを電子化し、業務効率を向上させます。

    • 検索機能: 保存した書類をキーワードや日付などで検索できる機能があると便利です。

    • データ連携: 会計ソフトや販売管理システムなど、他のシステムとの連携機能があると、データの二重入力を防ぎ、業務効率を向上させます。

  3. セキュリティ

    • アクセス制限: 権限のないユーザーがデータにアクセスできないように、アクセス制限機能が備わっているか確認しましょう。

    • データ暗号化: データを暗号化して保存することで、情報漏えいを防ぎます。

    • バックアップ: データを定期的にバックアップすることで、災害や障害発生時に備えます。

    • セキュリティ監査: 定期的にセキュリティ監査を実施しているシステムであれば、

価格

導入費用や月額利用料などを比較しましょう。

電子帳簿保存システムを選ぶ際に、価格で気をつけるべきことは以下の点です。

  1. 初期費用と月額費用

    • 初期費用: システム導入時にかかる費用です。初期費用が無料のサービスもありますが、機能が限定されている場合もあります。

    • 月額費用: システム利用料です。利用する機能や保存容量によって料金が異なります。

  2. 従量課金

    • スキャン枚数: スキャンした書類の枚数に応じて費用が発生する場合があります。
    • 保存容量: 保存するデータ量に応じて費用が発生する場合があります。
  3. オプション料金

    • サポート料金: 電話やメールでのサポートを利用する場合、別途料金が発生する場合があります。
    • 追加機能料金: OCR機能やワークフロー機能など、基本プランに含まれていない機能を利用する場合、

サポート体制

導入後のサポート体制が充実しているか確認しましょう。

実績

導入実績が豊富なシステムを選びましょう。

おすすめの電子帳簿保存システム

おすすめの電子帳簿保存システムをいくつかご紹介します。

  • invox電子帳簿保存(株式会社invox)
  • DenHo(株式会社インフォディオ)
  • OPTiM 電子帳簿保存(株式会社 オプティム)
  • バクラク電子帳簿保存(株式会社LayerX)
  • 楽楽電子保存(株式会社ラクス)
  • DataDelivery(JFEシステムズ株式会社)
  • TOKIUMインボイス(株式会社TOKIUM)
  • BtoBプラットフォーム 請求書(株式会社インフォマート)
  • freee支出管理 受取請求書キャビネット(freee株式会社)
  • Bill One(Sansan株式会社)
  • マネーフォワード クラウドインボイス(株式会社マネーフォワード)
  • 楽楽精算(株式会社ラクス)
  • 経費BANK(SBIビジネス・ソリューションズ株式会社)
  • Concur Expense(株式会社コンカー)

電子帳簿保存システムの導入で業務効率化を

電子帳簿保存システムを導入することで、経理業務の効率化を図ることができます。紙の帳簿を保管するスペースが不要になり、検索性も向上するため、必要な情報を素早く取り出すことができます。また、改ざん防止機能も備わっているため、データの信頼性も確保できます。電子帳簿保存システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。