目次
インシデント管理ツールとは
インシデント管理ツールとは、ITインフラやサービスの障害や問題を管理するためのソフトウェアツールです。インシデントの登録、追跡、解決までのプロセスを自動化し、IT運用の効率化と可用性の向上に貢献します。
インシデント管理ツールのメリット
インシデント管理ツールを導入すると、以下のようなメリットが得られます。
- インシデント対応の効率化
- インシデント解決時間の短縮
- 可用性の向上
- 問題の根本原因特定
- コミュニケーションの改善
インシデント対応の効率化
インシデント管理ツールは、インシデント登録、エスカレーション、解決までのプロセスを自動化します。これにより、インシデント対応にかかる時間を短縮し、効率化できます。
インシデント解決時間の短縮
インシデント管理ツールは、インシデントの優先度付け、エスカレーション、知識ベースへのアクセスなどの機能を備えています。これにより、インシデントを迅速かつ適切に解決できます。
可用性の向上
インシデント管理ツールは、インシデントの追跡と分析により、可用性の向上に貢献します。インシデントの発生パターンや根本原因を特定することで、予防策を講じ、可用性を向上させることができます。
問題の根本原因特定
インシデント管理ツールは、インシデントの履歴や関連情報を一元管理します。これにより、問題の根本原因を特定し、再発防止策を講じることができます。
コミュニケーションの改善
インシデント管理ツールは、関係者とのコミュニケーションを円滑にする機能を備えています。インシデントのステータスや進捗状況をリアルタイムで共有することで、関係者の不安を軽減し、問題解決を促進できます。
インシデント管理ツールの主な機能
インシデント管理ツールの主な機能は以下の通りです。
インシデント登録
インシデントを登録し、基本情報を記録します。 今後同様のインシデントが起こった際の対応に役立てることが可能です。 また、インシデントに応じて入力項目を指定することで、過不足なく登録が可能です。
- インシデント情報の記録
発生日時、内容、影響範囲、担当者などの情報を記録します。 ステータス管理: インシデントの進捗状況(未対応、対応中、解決済みなど)を管理します。
- 優先度設定
インシデントの緊急度に応じて優先度を設定し、対応の優先順位を明確にします。
- 関連情報
インシデントに関連する資料やログなどを添付することができます。 コミュニケーション: 担当者間でコメントをやり取りし、情報共有や連携をスムーズに行えます。
インシデント追跡
インシデントのステータス、優先度、エスカレーション履歴を追跡します。 あとから分析をする際や、今後のインシデント対応時のマニュアルに役立てることができます。
インシデント解決
インシデントの解決策を記録し、関係者に通知します。 インシデントの解決率を可視化することで、関係者全員が同じ認識を持つことができます。
- 担当者割り当て・エスカレーション
インシデントの内容に応じて適切な担当者を割り当て、必要に応じて上位の担当者へエスカレーションする機能です。迅速な対応と問題解決を促進します。
- コミュニケーション・コラボレーション
担当者間や関係者間で情報共有やコミュニケーションを円滑に行うための機能です。チャット、コメント機能、通知機能などを活用することで、連携を強化し、迅速な意思決定を可能にします。
ナレッジベース
過去のインシデントや解決策を蓄積したナレッジベースを提供します。 インシデントのカテゴリーや解決策、エスカレーションルール等をナレッジにすることで担当者に依存せずに対応が可能です。
レポート作成
インシデントの発生状況や解決時間などのレポートを自動的に作成します。 担当者と管理者ではみたい項目は変わります。視覚的にレポートにまとめることで意思疎通を図りやすくなるほか、集計業務の負荷が低減できます。
- インシデント発生件数の集計
発生したインシデントの数を、期間、種類、発生源、担当者など、様々な条件で集計できます。
- インシデント解決時間の分析
インシデントの解決にかかった時間を計測し、平均解決時間や最長解決時間などを算出できます。
- インシデント対応状況の可視化
インシデントの対応状況 (未対応、対応中、解決済みなど) を、グラフや表などでわかりやすく表示できます。
- インシデント傾向分析
過去のインシデントデータを分析し、発生しやすいインシデントの種類や時間帯などを特定できます。
カスタマイズ可能なレポート
必要に応じて、レポートの形式や表示項目を自由にカスタマイズできます。
インシデント管理ツールの選び方
インシデント管理ツールを選ぶ際は、以下のポイントを検討しましょう。
必要な機能
自社のITインフラやサービスに必要な機能を絞り込みましょう。
規模と業種
自社の規模と業種に合ったシステムを選びましょう。
操作性
システムの操作性が良いかを確認しましょう。
コスト
導入コストやランニングコストを考慮しましょう。
おすすめのインシデント管理ツール
- LMIS(株式会社ユニリタ)
- Zendesk(株式会社Zendesk)
- メールディーラー(株式会社ラクス)
- Re:lation (リレーション)(株式会社インゲージ)
- Freshservice(Freshworks/OrangeOne株式会社(販売))
- Service Cloud(株式会社セールスフォース・ジャパン)
- Senju/SM & mPLAT/SMP(株式会社野村総合研究所)
- SmartStage ServiceDesk(株式会社クレオ)
- ServiceNow(ServiceNow Japan合同会社)
- Redmine(ファーエンドテクノロジー株式会社)
- Backlog(株式会社ヌーラボ)
- タイムクレイ(株式会社テンダ)
- ServiceNow IT Service Management(ServiceNow, Inc.)
- ServiceDesk Plus(ゾーホージャパン株式会社)
- SysAid(SysAid)
- Jira Service Management(アトラシアン)
- SolarWinds Service Desk(SolarWinds, Inc)
- Freshdesk(Freshworks/OrangeOne株式会社(販売))
- Zoho Desk(ZOHO Japan Corporation)