来場者管理システムとは
来場者管理システムとは、展示会やイベントなどの来場者を管理するためのソフトウェアツールです。来場者の登録、バッジ発行、セッション管理などの機能を提供し、イベントの効率化とセキュリティの向上に貢献します。
来場者管理システムが台頭した背景には、以下のような要因があります。
セキュリティの強化
テロやその他のセキュリティ上の脅威の高まりにより、企業や組織は来場者に対するセキュリティ対策を強化する必要に迫られています。来場者管理システムは、来場者の身元確認、入退室の管理、緊急時の対応などに役立ちます。
コンプライアンスの必要性
多くの業界では、企業や組織が来場者を管理するための規制上の要件があります。来場者管理システムは、企業や組織がこれらの要件を遵守するのに役立ちます。
効率の向上
来場者管理システムは、来場者の登録、チェックイン、チェックアウトのプロセスを自動化できます。これにより、企業や組織は時間を節約し、効率を向上できます。
顧客体験の向上
来場者管理システムは、来場者にとってシームレスで便利な体験を提供できます。来場者は、事前に登録したり、モバイルデバイスでチェックインしたりできます。
データ分析の活用
来場者管理システムは、来場者に関する貴重なデータを収集できます。企業や組織は、このデータを活用して来場者の動向を分析し、イベントを最適化できます。 さらに、以下のような技術的進歩も来場者管理システムの台頭を後押ししています。
クラウドコンピューティング
クラウドベースの来場者管理システムは、スケーラビリティ、柔軟性、コスト効率を提供します。
モバイル対応
来場者管理システムは、モバイルデバイスに対応していることが増えています。これにより、来場者はいつでもどこでもイベントに登録したり、チェックインしたりできます。
統合の強化
来場者管理システムは、CRM、マーケティングオートメーション、会計システムなど、他のビジネスツールと統合できるようになっています。これにより、来場者データを同期し、ビジネスプロセスを効率化できます。 これらの要因が相まって、来場者管理システムが今日のビジネスにおいて不可欠なツールとなっています。
来場者管理システムのメリット
来場者管理システムを導入すると、以下のようなメリットが得られます。
- 来場者情報の一元管理
- 受付業務の効率化
- セッション管理の効率化
- セキュリティの向上
- データ分析によるイベントの改善
来場者情報の一元管理
来場者管理システムは、来場者の氏名、所属、メールアドレスなどの情報を一元的に管理します。これにより、来場者の情報をいつでも簡単に確認できます。
受付業務の効率化
来場者管理システムは、来場者の登録やバッジ発行を自動化します。これにより、受付業務の時間を大幅に短縮できます。
セッション管理の効率化
来場者管理システムは、セッションのスケジュール管理や参加者の登録管理を行います。これにより、セッション管理の効率を向上させることができます。
セキュリティの向上
来場者管理システムは、バッジ発行機能により、イベントへの出入りを管理します。これにより、セキュリティを向上させることができます。
データ分析によるイベントの改善
来場者管理システムは、来場者の属性や行動に関するデータを収集します。このデータを分析することで、イベントを改善するための施策を検討できます。
来場者管理システムの主な機能
来場者管理システムの主な機能は以下の通りです。
来場者登録
来場者の情報を登録します。業者登録などをしておくことで、来場者管理の効率化に繋がります。またアポイントなしの飛び込み営業など受付側で防ぐことができます。
- 事前登録
イベント前にWebサイトやメールを通じて参加者に情報を登録してもらう機能です。これにより、当日の受付をスムーズに進めることができます。
- 当日受付
イベント当日にQRコードや氏名での受付を可能にする機能です。事前登録していない参加者もその場で登録できます。
- 名刺情報取り込み
名刺をスキャンすることで、参加者の情報を自動的に取り込む機能です。手入力の手間を省き、正確なデータ収集を可能にします。
- 参加者リスト作成
登録された情報を基に、参加者リストを自動的に作成する機能です。名簿として出力したり、イベント後のフォローアップに活用できます。
アンケート機能: 参加者にアンケートを実施し、イベントの満足度や興味関心などを把握する機能です。今後のイベント改善に役立ちます。
- 統計分析 参加者の属性
(業種、役職など)や来場経路などのデータを分析する機能です。マーケティング戦略の立案に活用できます。
- メール配信機能
イベント後のフォローアップメールや次回イベントの案内などを、参加者リストに一斉配信する機能です。
バッジ発行
来場者にバッジを発行します。バッチを付与することで、打ち合わせで利用する部屋の入室権限を付与するなど業務の効率化を図ることができます。
セッション管理
セッションのスケジュールを管理し、参加者の登録を受け付けます。セッションの集客人数は少なすぎても多すぎても問題になります。イベントだけでなくセッションごとに管理をすることで集客にかける優先度を調整することができます。
- セッションごとの参加登録・受付管理
各セッションに参加する来場者を事前に登録したり、当日受付したりできます。参加者数を把握し、定員を設定することも可能です。
- 参加者リストの作成・管理
セッションごとの参加者リストを作成・管理できます。名簿として出力したり、参加者に連絡したりする際に便利です。
- チェックイン・チェックアウト管理
QRコードやバーコードなどを利用して、各セッションへの参加者のチェックイン・チェックアウトを管理できます。
- 参加状況の分析
セッションごとの参加人数や参加率などのデータを分析し、イベント全体の改善に役立てることができます。
アクセス制御
来場者のイベントへの出入りを管理します。不審者の入場を事前に防ぐなどセキュリティ面でも大事な機能になります。
レポート作成
来場者に関するレポートを自動的に作成します。イベント参加企業はイベントで獲得したリードなどをKPIに追っているケースが多いです。その際、来場者の属性やアンケート情報等追加の情報を参加企業に提供することで他のイベント主催企業と差別化を図ることができます。
来場者管理システムの選び方
来場者管理システムを選ぶ際は、以下のポイントを検討しましょう。
必要な機能
イベントに必要な機能を絞り込みましょう。大規模な展示会場で行うものとそうでないものでは必要な機能が異なります。集計や分析は表計算ソフトで行うなど、導入後の運用時にかかる工数・コストも含めて検証しましょう。
規模と業種
イベントの規模と業種に合ったシステムを選びましょう。業種を絞るイベントか、テーマを絞って他業種が集まるイベントかで必要な機能は異なります。今後どのようなイベントを開催したいかも検討材料にしましょう。
操作性
システムの操作性が良いかを確認しましょう。イベント主催企業の社員も当日のみ参加する現場メンバーも利用するシステムとなります。操作性が悪く利用がされないと導入効果も半減されるので、検討メンバーだけでなく現場メンバーも含めて検証しましょう。
コスト
導入コストやランニングコストを考慮しましょう。ランニングコストは有料オプションも必要になる可能性があるため、今後2年間で必要になりそうな機能も含めて予算取りをしましょう。
おすすめの来場者管理システム
- イーベ!(株式会社フラッグシステム)
- CLOUD PASS(クラパス)(株式会社ユニエイム)
- Q-PASS(株式会社コプロシステム)
- KOSAIDO NEXT(株式会社広済堂ネクスト)
- 展示会受付.com(株式会社システムフォワード)
- SmileTracking(株式会社スマイルヴィジョン)
- SHANON MARKETING PLATFORM(株式会社シャノン)
- ECOS(株式会社イベントラボ)
- 総合展示会運営システム(ソクネット・ジャパン株式会社)
- EXPOT(株式会社フレッシュタウン)
- Eventory(株式会社Collective Path)
- EventHub(株式会社EventHub)
- eventos(bravesoft株式会社)
- Cvent(SaaSpresto株式会社)
- PeatixBusiness(Peatix Japan株式会社)
- EventRegist(イベントレジスト株式会社)